中央銀行のバンク・ネガラ・マレーシア(BNM)は8月16日、2024年第2四半期(4~6月)の国内総生産(GDP)が前年同期比5.9%増加したと発表しました。これは第1四半期の4.2%増から加速し、18カ月ぶりの高成長を記録しました。2022年第4四半期の7.4%増に次ぐ大きな伸びとなっています。
この成長は、個人消費、輸出、投資の回復に支えられており、5.8%増としていたアナリスト予想や、7月に発表された暫定値をも上回りました。前期比(季節調整済み)では2.9%増となり、第1四半期の1.5%増から拡大しました。
BNMと統計局は共同記者会見で、今回の結果について「個人消費の増加、良好な労働市場の状況、輸出と投資の改善がこの成長を牽引した」と説明しています。項目別に見ると、民間消費は前年同期比で6.0%増となり、前期の4.7%増から上昇しました。政府消費は前年同期比3.6%増と、第1四半期の7.3%増からやや鈍化しました。総固定資本形成は前年同期比で11.5%増と2桁の伸びを見せ、建設投資や設備投資もそれぞれ上昇しました。特に、全体の4分の3を占める民間部門の投資は12%増となり、前期の9.2%増から加速しました。一方、公共部門の投資は9.1%増と、前期の11.5%増からやや減速しました。
純輸出の寄与度はわずかにプラスとなり、0.1%のプラスを記録しました。財・サービスの輸出は前年同期比8.4%増と第1四半期の5.2%増から加速し、成長を後押ししています。
ラシードBNM総裁は、2024年通年の成長率について、4~5%としたBNMの予想の上限近くになるとの見通しを示しました。また、「雇用と所得の増加、政策支援の拡大、強い投資活動が引き続き個人消費を牽引し、成長を支える」と述べています。
このような経済成長の中で、弊社は企業の成功をサポートするために、幅広いサービスを提供しています。特に、マレーシア市場への進出を考える企業には、現地の経済動向や市場分析を基にした戦略アドバイザリーも可能ですので、興味がある方はぜひご相談ください。