一定条件を満たす場合、物品購入取引がTDS(源泉徴収)の対象となります。
2021年7月1日より、新しいTDS規定(Income Tax Act Section 194Q)が施行となりました。
一定条件を満たした物品購入の支払いに際して、源泉徴収が必要となるというもので、源泉徴収漏れや取引先別の購入金額管理なども必要となってきます。
内容や条件は、2020年10月1日に施行されたTCS規定と類似していますが、納税者や判断基準なども異なるので注意が必要です。
(参照:Section 194Q )
以下の両方の条件を満たす場合、物品購入の支払いに際して、源泉徴収を行う必要があります。
【条件】
①前課税年度における総売上高もしくは総受領額が、1億ルピーを超えている。
②当該課税年度のインド居住者(売り手)に対する購入額が、500万ルピーを超えている。
①及び②共に該当する場合、自社A社が購入先B社に支払いを行う際に、TDSを源泉する必要があります。
【対象】
具体的には、500万ルピーを超過した金額に対して、通常0.1%(売り手がPANを提示しない場合は5%)の源泉を行う必要がございます。
以下に例を提示します。
【例1】
α社はβ社より、2022年4月1日~7月31日までの間にすでに300万ルピーの物品購入を行っており、
2022年8月1日に300万ルピーの追加購入を行った。この場合は、300万ルピーより200万ルピーを控除した100万ルピーに対して、源泉徴収を行う必要がある。
また本年度中にこれ以降の取引があった場合は、その取引も源泉徴収が必要となる。なお、α社は前年度に1億ルピーを超える売上があるものとする。
・2021年4月1日~7月31日:物品購入300万ルピー
・2021年8月1日:追加購入300万ルピー
・合計:600万ルピー
8月1日購入分の200万ルピーを含めると事業年度累計が500万ルピーとなり、
残りの100万ルピーが源泉徴収対象となる。これ以降β社からの物品購入は全て源泉徴収対象となる。
【例2】
γ社はδ社より、2023年4月1日~9月30日までの間にすでに700万ルピーの物品購入を行っており、
2023年10月1日に400万ルピーの追加購入を行った。この場合、すでに500万ルピーを超過しているので、
10月1日以降に追加購入を行った400万ルピー全てが源泉徴収の対象となる。
本年度中にこれ以降の取引があった場合も、同様に源泉徴収が必要となる。なお、γ社は前年度に1億ルピーを超える売上があるものとする。
・2023年4月1日~9月30日:物品購入700万ルピー
・2023年10月1日:追加購入400万ルピー
・合計:1,100万ルピー
9月30日までですでに500万ルピーを超えているため、超過した200万ルピーと
10月1日以降の取引は全て源泉徴収対象となる。つまり、上記例の中で追加購入を行った400万ルピーは全て源泉徴収対象となる。
【その他の注意事項】
- こちらで源泉したTDSの納税は通常のTDSと同様で、翌月7日までです。
- TDSの四半期申告も通常のTDS同様の対応になります。
- その他の所得税法上規定によりTDSが控除される場合は、TDS 194Qに沿ってTDS控除を行う必要はありません。