メキシコ法人が負担する日本払給与が損金算入できるのか メキシコ法人での負担とする場合、駐在員の給与はメキシコの月次給与計算に含める必要があり、そのため給与として損金算入が可能です。
なお、月次の給与計算では、メキシコおよび日本の両国の給与を考慮する必要があり、これに伴いメキシコでのISR(個人所得税)の負担が増加する可能性があります。日本側で支払われた給与が追加されるため、メキシコでの税率が上がり、月次のISRの金額は増えることが予想されます。
ただし、年次の確定申告で調整が行われるため、年間を通じての最終的な税負担は大きく変わらない可能性が高いです。したがって、月次の税負担は増加するものの、年次の個人所得税の差額は少額になると考えられます。
メキシコ法人から日本への外国送金が役務提供等で源泉徴収税の対象にならないのか 基本的には源泉徴収税の対象にはならないと考えます。
メキシコの所得税法154-155条では、国外への支払い(賃金および給与)に対して15%から30%の源泉徴収を義務づけていますが、これが適用されるのは役務提供やサービスの対価としての支払いに限られます。貴社のケースでは、親会社への送金は立替金の返済であり、役務提供の対価ではないため、この条項は適用されないと考えます。
ただし、この送金が単なる給与の立替返済であることを明確にするため、以下の書類を準備することが重要です:
立替金に関する同意書または契約書:日本の親会社が給与を立て替えたことを明記した書類。 日本側で支払われた給与の支払明細書:具体的な金額と支払い内容を証明する書類。 これらの書類を準備しておけば、メキシコの税務当局に対して立替金であることを証明でき、源泉徴収税の対象にはならないと見込まれます。
その他の留意点 日本側で支払われた給与をメキシコの給与計算に含める際、親会社が立て替えて支払った金額をネット金額(社会保険料や税金を差し引いた後の金額)として判断するのが適切です。これは、日本で支払った社会保険料を考慮し、二重での社会保険料負担を避けるためです。
したがって、メキシコ法人は親会社が立て替えたネット金額を立替金として処理することが望ましいです。これにより、駐在員の実際の手取り額に基づく給与計算が可能になり、メキシコでの税金や社会保険料の過剰負担を回避できます。