マレーシアには、企業情報開示に関する法規・ガイドラインとして、会社法・マレーシア会計基準・マレーシア証券取引所(KLSE:Kuala Lumpur Stock Exchange)ガイドラインがあります。特に、会社法166条から169条で、年次報告書に含まれる財務諸表の内容や手続等について規定しています。
■ 会計基準の適用と報告 マレーシア証券取引所に上場している会社は、決算日から4カ月以内に当該取引所に、MFRSに準拠した監査済決算書を提出することが義務付けられています。また、四半期報告についても、四半期終了日から2カ月以内の取引所への報告が義務付けられていますが、これは監査不要とされています。 上場会社以外の会社は、基本的にMPERSを適用しています。会社法では、すべての会社が監査を受けるよう定めており、年次総会で承認された監査済決算書はSSMへ提出することが義務付けられています。
証券取引所に上場しているマレーシア企業は、MFRSに基づいて財務諸表を作成しなければなりません。ただし、証券取引所に上場している外国企業は、IFRSに基づき財務諸表を作成することが容認されています。 マレーシアにおける日系企業の多くはマレーシアの上場会社等に該当しないため、MPERSを適用しています。日本の親会社がIFRSへの移行を計画している場合、マレーシアにある子会社についても採用する会計基準をMPERSからMFRSに変更することは可能であり、その場合には、親会社の移行計画と時期や手順をあわせた変更が望ましいと考えられます。
■ 開示制度の概要 マレーシアには、企業情報開示に関する法規およびガイドラインとして、下記3つの基準があります。 ・会社法 ・マレーシア会計基準(および財務報告法) ・マレーシア証券取引所ガイドライン
[ 開示対象、開示方法および頻度] ・全企業共通 会社法によれば、マレーシア国内で登記されているすべての会社は「年次報告書」を作成しなければなりません。年次報告書は当該企業の会計年度が終了してから6カ月以内に開催される年次総会に対して提出されます。ただし、この総会開催日の遅くとも1 4日前には、すべての株主に対してこの年次報告書のコピーが送付されていなければなりません。 その内容が株主総会によって承認された後に、企業は会社法169条に定める形式に従って「年次申告書」を作成し、これを株主総会の日から1カ月以内にSSMに提出しなければなりません。なお、年次申告書を閲覧したい者は誰でも、SSMを通じて閲覧することができます。
・上場企業 マレーシア証券取引所に上場している企業は、会計年度終了から4カ月以内に、上記の年次報告書を取引所に提出しなければならなりません。また、少なくとも年次総会の開催日2 1日前には、すべての株主に対して、この年次報告書のコピーが送付されていなければなりません。 さらに、各四半期終了から2カ月以内に「四半期報告書」を作成し、当該取引所に提出しなければならなりません。ただし、四半期報告書については、監査は必要ありません。年次報告書同様、四半期報告書の内容は取引所を通じて公開されますが、企業がウェブサイトで自主的に開示している場合もあります。