新年、明けましておめでとうございます。
東京コンサルティングファームメキシコの冨士井です。
今回のテーマは、「メキシコの繊維・衣料品関税導入:国内産業保護と国際貿易への影響」についてです。
【はじめに】
メキシコ政府は、国内繊維・衣料産業の競争力を守り、安価な輸入品による影響を軽減するため、新たに特定の輸入品に対して関税を課す措置を発表しました。2024年12月19日に発表されたこの政策では、自由貿易協定(FTA)を結んでいない国々から輸入される特定の完成品に35%、未完成品に15%の関税が課されることになります。本稿では、この政策の背景、具体的な内容、影響について解説します。
【新関税政策の内容と目的】
新たな関税政策の目的は、国内の繊維・衣料産業を保護し、不正な輸入品の流入を抑制することにあります。以下は具体的な政策内容です:
- 対象品目
138種類の完成品(衣料品やテキスタイル製品)に35%、17種類の未完成品に15%の関税を課します。この関税は、メキシコがFTAを締結していない国々からの輸入品に適用されます。
- 政策の狙い
- 国内産業の雇用を守る:近年、メキシコの繊維産業では79,000人以上の雇用が失われており、今回の措置はこれを食い止めることを目指しています。
- 公正な競争環境の確保:低価格で輸入される製品が国内市場を席巻することを防ぎ、現地産業の競争力を維持します。
- 背景にある課題
中国などからの安価な輸入品の増加が、メキシコ国内の生産者に圧力をかけているとされています。ただし、シェインバウム大統領は、この措置が特定の国を対象にしたものではないと強調しています。
【国内外での影響と見解】
- 国内経済への影響
- 国内産業の活性化:関税導入によって輸入品のコストが上昇し、国内製品が競争力を取り戻す可能性があります。
- 消費者価格の上昇:輸入品の価格が上がることで、消費者が負担を感じる可能性があります。
- 国際貿易への影響
- 中国への圧力:政策の直接的な対象ではないとされるものの、事実上、中国からの輸入品が大きな影響を受けることが予想されます。
- 貿易関係の緊張:この政策が、トランプ次期米大統領が進める追加関税政策などと相まって、国際的な貿易摩擦を引き起こす可能性があります。
- 政府の見解
経済大臣は、政策が国内産業の雇用を守るものであり、メキシコ経済の持続的な成長を目指す重要な一歩であると述べています。
【終わりに】
今回の関税措置は、国内産業の保護という目的において重要な意味を持っていますが、消費者価格の上昇や国際貿易摩擦といった懸念もあります。今後、この政策がどのような結果をもたらすのか、国内外の反応を注視する必要があります。メキシコ政府が示すように、公正な競争環境を維持しつつ、持続可能な経済成長を実現するためには、さらなる調整が求められるかと思います。
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【参考文献】
https://elpais.com/mexico/2024-12-19/mexico-impone-un-arancel-de-35-a-mercancias-confeccionadas-para-proteger-la-industria-textil-nacional.html?utm_source=chatgpt.com
https://elpais.com/mexico/2024-12-21/las-claves-del-arancel-mexicano-a-las-importaciones-textiles-presion-a-china-y-un-mensaje-para-trump.html?utm_source=chatgpt.com