カンボジアの投資状況

　カジュアルダイニング、ファインダイニング、ファーストフード、カフェ、ビストロを含むカンボジアのレストランセクターは、この度の調査にて、進化する経済状況の中で大きな課題に直面していることが報告されています。主にプノンペン、シェムリアップ、シアヌークビル、バッタンバンにある様々なレストランを対象とした直近の調査によると、5年以上レストランを経営しているレストランのうち、44.1％のレストランが過去1年間で大幅な収益減少に至ったと報告しています。

　また、世界銀行によるカンボジア経済のアップデートによると、カンボジアの景気回復は主に商品とサービスの輸出によってもたらされていますが、信用度の伸び悩みと金融情勢の悪化により、内部需要は依然として低迷している状態です。これにより、外食産業を含む企業の経営コストの上昇につながっており、このような経済的背景は外食産業に大きな影響を与え、多くの企業がコスト上昇とサプライチェーンの混乱の中で収益性の維持に苦慮しています。

外食産業における競争激化

　調査では、外食産業における競争が激化していることに関しても明らかになっており、回答者の37.3％が競合店の大幅な増加を指摘しています。また、83.1％が顧客消費の減少も訴えており、これら店舗の財務的健全性をさらに圧迫しているともいえます。加えて、サプライチェーンの問題も大きな懸念事項となっており、回答者の70.3％がコストの上昇や輸出入の制限に直面し、食材の調達やメニュー価格の維持が難しくなっています。

　債務負担の増加に関しては、回答者の60.2％が債務残高の増加を示しており、今回の調査で浮き彫りになった重大な問題として取り上げられています。これは金融の安定性を確保するために銀行監督とストレステストを強化する必要性及び、レストラン経営者の債務残高が増加しているということは、不透明な経済環境の中でレストラン業界が直面している財務上の圧力を強調しているといえます。