【インド法務】MHI、機械・電気機器の安全規制「OTR2024」を即時撤回
  
Topic : Legal
Country : India

概要

2026年1月14日、インド重工業省(MHI)は、機械・電気機器の安全規制である 「Machinery and Electrical Equipment Safety (Omnibus Technical Regulation) Order, 2024(OTR2024)」を即時効で撤回しました。官報上でも2026年1月16日(“NEW DELHI, FRIDAY, JANUARY 16, 2026”)として掲載され、通知 S.O. 3649(E)(2024年8月28日付)S.O. 239(E)(2026年1月14日付)により取り消されています。
撤回は BIS Act, 2016 第16条(公益等の観点から、官報で特定製品に標準適合・標準マーク等を義務化できる権限)に基づく措置です。

OTR2024は本来、官報掲載から1年後に施行され、機械・電気機器に対し、BISの適合性評価(Scheme Xの表示・マーキング要件等)と、強制認証・登録を求める枠組みでした。
今回の撤回により、これまで出ていた対象品目見直しや施行延期などの改正通達も含め、OTR2024関連の対応は白紙になります。

ポイント

  • BIS規制は消えたのか:既存の個別QCO・規制は通常どおり残ります。OTR2024自体も、既にBIS Act第16条の他命令(個別QCO等)がある品目は対象外としていました。
  • 法務・コンプライアンス上のインパクト
    • 進行中の**BIS認証プロジェクト/試験計画/サプライヤー契約条項(認証取得義務、納期、責任分界)は、OTR前提部分を見直し。
    • ただし、製品別のQCOや安全規制が残るため、「対象品目が何の命令で規制されているか」を品目別に棚卸しが必須。
  • 税関・通関上のインパクト:OTR撤回により、OTRによる追加書類・認証待ちによる輸入停滞リスクは低下します。一方で、現場では「OTR対応」として社内外で運用ルールが先行しているケースがあるため、通関書類チェックリスト(要求書類、HS×品番の紐付け、社内承認フロー)を一度“OTR前提を外して”再整理することが重要です。

まとめ

OTR2024の撤回により、短期的には規制対応負担の軽減が見込まれます。一方で、製品別の個別規制(QCO等)は別途存続し得るため、「撤回=BIS関連対応が不要」と整理してしまうと、コンプライアンス上の見落としにつながる可能性があります。実務対応としては、以下の3点を優先して進めることを推奨します。

  1. 自社の対象品目(HS/品番)ごとに、規制根拠が「OTR」なのか「個別QCO等」なのかを切り分ける(OTRは撤回、個別は残る)。
  2. OTR前提で走っていた認証・試験・調達・契約は、OTR依存部分を特定して差し替え(契約条項の“義務根拠”が消えてる可能性あり)。
  3. 今後の再設計(新しい枠組みの再提示等)に備え、MHI/BIS/官報の更新監視を継続する。


本日は以上になります。
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Creater : 圭良 亀