2025年3月11日、インド中央政府はロクサバ(下院)に「入国管理および外国人法案2025」を提出しました。この法案は、インドの経済的野心に沿った入国管理体制の大幅な改革を意図しています。
主な目標は、ビザ発行・登録・監視プロセスのデジタル化、外国人の動きの包括的追跡、不法入国と滞在超過の抑止、観光客・学生・ビジネス専門家・熟練労働者向けのビザ手続き簡素化です。
主要な改正ポイント
- 移民管理のデジタル化
- ビザ発給・登録・監視プロセスの電子化。
- バイオメトリクス認証・AI監視・リアルタイムデータ管理を導入。
- 全国統一の「統合移民管理システム(IIMS)」を構築。
- 新たなビザ制度の導入
- ビジネスビザプラス:長期滞在可能なビジネス渡航者向け。
- スタートアップビザ:外国人起業家向け。
- 高度人材ビザ:AI、バイオテクノロジー、再生可能エネルギー分野の専門家向け。
- 投資家ビザ:一定額以上の投資を行う外国人向け。
- トランジットビザ・デジタルノマドビザ:短期滞在者・リモートワーカー向け。
- 外国人の登録義務化
- 180日以上滞在する外国人は「国家外国人登録システム(NFR)」での登録が必須。
- 現行の外国人地域登録事務所(FRRO)に代わる統一プラットフォーム。
- 「国家移民庁(NIA)」の設立
- 移民政策の立案・実施を担う中央機関。
- 州政府・法執行機関と連携し、監視・入国管理を強化。
3. 企業・教育機関・医療機関の義務
- 大学・教育機関:外国人留学生の情報を政府へ報告。
- 病院・医療機関:外国人患者の入院情報を届け出。
- 企業・雇用主:外国人労働者の就業状況を管理・報告。
4. 違反者への厳罰化
- 無許可入国:最長5年の懲役+50万ルピー(約77万円)の罰金。
- 偽造文書使用:2〜7年の懲役+10万〜100万ルピーの罰金。
- ビザ超過滞在:最長3年の懲役+30万ルピーの罰金。
- 不法移民の輸送:50万ルピーの罰金+車両没収。
5. ビジネス・投資環境への影響
- 移民手続きの簡素化:ワンストップ制度でビジネスビザ取得を迅速化。
- 高度人材の誘致:特定分野の専門家を対象としたビザ制度が成長産業を後押し。
- スタートアップ支援:外国人起業家向けビザの導入で技術革新を促進。
- 投資家向けインセンティブ:長期滞在可能な投資家ビザにより、インフラ・製造業などへの資本流入が期待される。
- サプライチェーン強化:ビジネス渡航の円滑化で、製造・物流業の国際連携を促進。
6. 地域経済・産業界への影響
- 州政府の役割強化:各州に「移民支援センター(IFC)」を設置し、外国人管理を強化。
- 重点産業の成長加速:電気自動車(EV)、スマートシティ、グリーンエネルギー、デジタル技術分野での外国投資拡大。
本法案は、インドの移民制度をグローバル基準に適合させ、ビジネス環境を大幅に改善することを目的としています。移民手続きの効率化、外国人の管理強化、新ビザ制度の導入により、外国企業・投資家・高度人材にとって魅力的な制度となる見込みです。
本日は以上になります。
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