2025年5月、インド破産倒産委員会(IBBI)は、企業倒産解決手続(CIRP)に関する重要な制度改正を実施し、透明性の向上と利害関係者の保護を強化しました。今回の改正の中心は、企業倒産規則(第四次改正)と、破産専門家(IP)の任命に関する新たなガイドラインの導入です。
まず、倒産過程における参加と柔軟性を高める制度として、債権者委員会(CoC)は暫定的な資金融資者を会議の「オブザーバー」として招待できるようになりました。これにより、資金提供者との信頼関係や情報共有が促進されます。また、解決専門家は、企業全体だけでなく、特定の事業部門や資産単位での買収提案(EoI)も受け付けることが可能となりました。これにより、入札の柔軟性が高まり、資産価値の毀損を防ぎやすくなります。
さらに、改正規則では、再建計画に反対した金融債権者への支払いを、同意した債権者よりも優先して行うことが義務付けられました。この変更は、公平な処遇原則を強化し、債権者の権利保護につながります。
これらの改正に伴い、2025年7月から12月までの期間に適用される破産専門家の任命に関する新しいガイドラインも導入されました。全国企業法裁判所(NCLT)や債権回収裁判所(DRT)での任命を迅速に進めるために、地理的および裁判所別のパネル制度が整備されます。登録希望者は6月22日までに申請を行い、有効な任命承認(AFA)を保有している必要があります。また、過去3年間に有罪判決を受けていないことや、懲戒処分がないことも条件となっています。さらに、正当な理由なく任命を辞退した専門家には、6か月間パネルから除外される処分が科されます。
今回の改革は、倒産手続における透明性と予見可能性を高め、投資家にとってより魅力的な市場環境を整備することを目的としています。金融機関や企業、法務アドバイザー、破産専門家にとっては、これらの制度変更に適応し、適切に対応していくことが求められます。
本日は以上になります。
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