多くの諸外国と同じように、ミャンマーでもクレジットカードよりデビットカードが頻繫に利用されています。
通常であれば、VisaやMaster Cardなど、いわゆるクレジットカード会社と言われる情報サービス企業がカード決済を可能にするのですが、ミャンマーでは中央銀行(CBM)の指揮のもと、Myanmar Payment Union(MPU)という金融機関連合がこの役割を担っています。
地場の銀行で個人が普通口座を開設すると、多くの場合キャッシュカードとして発行されるカードにこのMPUの文字が記載され、16桁の番号が記されています。
多くの商店や飲食店では、POS端末に挿入して6桁の暗証番号を入力することで、支払いが完了します。
オンラインペイメントの際にはカードに記載された16桁の番号とカード有効期限を入力し、SMS/Emailを介して送られるワンタイムパスワード(OTP)を入力することで、それぞれ支払いが完了できます。
また、MPUカードは、個人だけでなく、企業が法人口座を開設したときにも作成することができます。ただし、こちらは法人が税金を支払う目的に限定して使用するものとされており、開設にも税務認証番号(Tax Identification Number: TIN)が求められる点、注意が必要です。
内国歳入局(IRD)が徴収する法人所得税、個人所得税、商業税、固定資産税、源泉徴収税などは、このMPUカードで支払うことが非常に便利であるため、当座預金を開設した際にはぜひMPUカードも作成しておくことを推奨します。