ミャンマーの個人所得税の文脈でしばしば耳にするのがホワイトマネー（White Money）という言葉です。

これは、政府当局から見て出どころの判明しているお金、一般的には、会社勤務の報酬として受け取ったうえで、個人所得として納税、確定申告を終えた所得金額を指します。

反対に、こうした処理のされていないお金は、ブラックマネーなどと呼ばれ、闇で入手された資金として扱われます。

ホワイトマネーが重要になるのは、不動産や自動車の購入、ライセンスのかかわる投資など、比較的大きな金額の支払いが必要になる場面で、これを証明するために、過去にはグリーンブック（Green Book）と呼ばれる冊子に納付済みの個人所得税を記載して当局の署名をもらうなどする対応がとられてきました。

従業員の将来の所得証明のために、個人所得税の処理を法律通りに行い、その証明を発行することも、雇用者側の義務といえるでしょう。