サンルイスポトシ州の炭素税導入について
  
Topic : Economic
Country : Mexico

こんにちは。

東京コンサルティングファームメキシコの冨士井です。

今回のテーマはメキシコ・サンルイスポトシ州の炭素税導入についてです。

 

【はじめに】

メキシコ中央高原のバヒオ地域に位置するサンルイスポトシ州政府は、2024年6月28日に州官報で2024年6月7日付の州財政法改正令の改正を公布しました。当初は2024年7月1日から炭素税を導入予定でしたが、2025年1月1日に適用を延期することを決定しました。同時に、州政府が作成する炭素税の細則の施行も2025年1月1日からとしました。

 

【納税者の懸念】

適用延期の背景には、納税義務を負う企業から、自社が排出する温室効果ガス(GHG)の計測方法についての曖昧さや不明確さに対する苦情がありました。この問題に対処するため、州政府経済開発長官のサルバドール・ゴンザレス・マルティネス氏が州議会に働きかけ、州財政局が炭素税のより分かりやすい運用細則を策定するための時間を確保することが目的とされています。

 

【炭素税の税率】

サンルイスポトシ州の炭素税は他州よりも高めで、二酸化炭素(CO2)換算1トン当たり325ペソ(約2,850円)となっています。これは、ケレタロ州の640ペソに次ぐ水準であり、タマウリパス州と同額です。固定排出源からの直接排出のみが対象となっており、特に天然ガスを熱源として使用する工場が中心となりますが、他州と異なり天然ガス由来の排出に対する軽減措置はありません。

また、税率の根拠は州財政法第36-7条に基づき、1トンCO2当たり法定価額算出係数(UMA)の3倍と定められています。2024年時点のUMAは108.57ペソ(約950円)であり、1ペソは約8.76円です。

 

【おわりに】

炭素税の細則は業界の意見も反映して2024年10月までに定められる予定です。優遇措置についても、他州の炭素税を参考にして検討される見込みです。このように、サンルイスポトシ州の炭素税導入は延期されましたが、納税者や企業にとってより理解しやすく、遵守しやすい制度となるように準備が進められています。今後の動向に注目が集まります。

 

 

 

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【参考文献】

https://elheraldoslp.com.mx/

https://elheraldoslp.com.mx/new/category/minuto-a-minuto/local/

https://www.jetro.go.jp/biznews/2024/07/82fa618e8818189d.html

Creater : Ikkyu Fujii