インドネシア経済の特徴の一つとして大きな内需が挙げられます。インドネシアの人口は19年の政府統計で約2・73億人と発表されています。14年時点に発行された『インドネシアの投資・M&A・会社法・会計税務・労務』には人口は約2・47億人と記載されていますから、人口が増加傾向にある事も分かります。
人口が多いだけではなく、21世紀に入ってから一人当たりのGDPが急激に増加し、2011年には3000ドルを上回りました。また、貧困率の低下に伴い中間層が増えた事、積極的な公共投資もあり、インドネシアは豊かな内需を持っています。タイやマレーシアと違って世界金融危機などの影響が比較的小さかったのも、内需が大きいために輸出に依存していなかったためだと言われています。
しかし、昨今のコロナ禍はインドネシアにも暗い影を落としました。現在インドネシア経済は低迷していますが、その大きな要因として内需の落ち込みが挙げられます。2021年10~12月期の発表によると、民間消費では輸送・通信、ホテル・レストラン、食料・飲料といった項目がマイナス成長となっています。もっとも減少幅自体は縮小しているほか、住宅施設と保険・教育の項目は1%以下ながら増加傾向を示しています。これらの分野は検討の余地があるといえるでしょう。また、ワクチン普及に伴い景気が回復し、政府が発表した+5%の成長を達成するとの予測もあり、今低迷している産業もコロナ禍以降は市場が再び拡大する可能性が高いといえます。
また、東南アジア主要国に比べ、インドネシアのGDPの減少値は比較的小さなものになっています。底堅い内需のおかげではありますが、これは中央や州政府が徹底したコロナ感染対策の導入をためらう要因ともなっています。また、先程内需が大きいために輸出への依存度が低く、そのため世界金融危機の影響を受けにくかった、というお話をしましたが、経常収支の赤字や通貨安を背景に、もっと輸出を促進するべきではないかとの声もあります。
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