株主総会の意味と種類
株主総会は、主に取締役によって運営される会社の業績について確認し、株主の取り分である株式配当の有無を確認し、
必要に応じて取締役の選任や退任、監査人の選任を行う機会として、非常に重要な意味を持っている点、ミャンマーもほかの国と相違ありません。
通常、会社の業績は会計年度によって区切られた形で一年の計として報告され、監査人による監査もこの年間の報告書について行われるため、
株主総会は1年に1度開催されるのが普通で、これを年次総会(Annual General Meeting:AGM)と呼びます。
会社法にはこの年次総会の他、会社設立直後に開催が想定されている創立総会(Statutory Meeting)と、
それ以外のすべての事由で開催される特別総会(Special General Meeting)に区分されます(会社法第150条)。
総会決議の種類と役割
株主総会では、議決事項を出席者の賛同をもって決議しますが、通常の会社運営上生じる議決事項に対しては普通決議(Ordinary Resolution)があり、
一方取締役の変更、会社名の変更、定款内容の変更など、会社の基本的な事項について変更が提起された場合には特別決議(Special Resolution)があります。
普通決議の内容は、以下の三点を網羅するものです(会社法第146条 (b)):
1.財務諸表(取締役報告書および監査報告書を含む)の承認
2.取締役の選任(解任、再任を含む)
3.監査人の選任(会社法上監査が求められる場合)
普通決議には、総会出席者(代理人(Proxy)による議決権行使も含む)の過半数の賛同が必要となります(定款で別に定めている場合を除く)。
一方、特別決議の内容は、普通決議で取り扱われない事項、特に会社の基本的な事項(会社形態、)の変更などを対象とします。
ミャンマーの特別決議には、総会出席者の4分の3の賛同が必要となります。
なお、手続き簡略化のため、非公開会社(Private Company)については、いずれの場合も総会決議を実際に開催することなく、
決議内容を記した決議書に全員が賛同したことを示す署名を施すことで、議決したとみなされます。
こちらは、同じ内容であれば別々にプリントアウトして署名した内容でも決議書に署名されたとみなすことになっており、
遠隔地にいながら総会に参加することが困難となる場合が想定されていると言えます(会社法第156条の(d))。
年次総会の期限
株主総会は、年次総会の形式で、遅くとも会社設立から18か月以内に1度、その後は少なくとも年(暦年)に1度、遅くとも前回の年次総会の開催から15か月以内に開催することが求められています(会社法第146条の(a))。
なお、原則として開催に先立つこと21日以上前に年次総会の招集通知を行う必要があるため、注意が必要です(株主全員が同意すればより短い期間での通知(Shorter Notice)も可能)。
一方、会社法では会社設立から2か月以内、その後は毎年設立月日から1か月後まで(ただし、暦年で見て一度も提出されない年があってはならない)に、年次報告書(Annual Return)の提出が必要とされています(会社法第97条の(a))。
この年次報告書の中で、最近の年次総会の開催日を記載することとされており、こちらが会社法上の期限と考えることができます。
しかし、実務上は多くのミャンマー企業で、以下のようなタイムラインで年次総会、年次報告書の提出を行っており、備忘録的にも、こちらのタイムラインで認識しておくことが推奨されます。
| 節目 |
会計年度末 |
会計監査 |
法人所得税申告 |
年次総会 |
年次報告書提出 |
| 実行期日の例 |
3月31日 |
5月31日 |
6月30日 |
6月30日 |
7月31日 |
| 法定実行期限 |
3月31日 |
9月7日 |
6月30日 |
9月28日 |
翌年2月28日 |
※例:設立年月日が1月1日、前年も6月30日に年次総会を実行した場合)
株主総会開催の免除と無開催の罰則
年次総会については会社法上の義務とされていますが、ミャンマーでは、以下の条件に合致する小規模会社(Small Company)については、
その開催が免除されます(会社法第146条の(e)):
- 公開会社またはその子会社ではないこと
- 自社およびその子会社の従業員数が30名以下であること
- 直近の会計年度1年間の売上総額がMMK50,000,000以下であること
また、上記法定期限内に年次総会を開催しなかった場合は、MMK250,000の罰金を科せられることになっています(会社法第147条の(a))。
以上、ミャンマー会社法の重要規定として、株主総会の開催についてお伝えしました。
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