インド政府が発表した2025年度予算案で、個人所得税制に画期的な変更が加えられることになりました。
最も注目すべき改革は、年間所得120万ルピーまでの個人に対する実質的な非課税措置の導入です。
■ 新制度のポイント
この新制度は、基礎控除額の引き上げではなく、所得税法第87A条の還付制度を拡大することで実現されます。基礎控除額自体は40万ルピーのままですが、還付制度により、対象となる納税者は実質的に税負担がゼロとなります。
■ 適用対象と制限
対象者:
- 居住者である個人納税者のみ
- 非居住者は対象外
- ヒンドゥー未分割家族(HUF)は対象外
注意点として、上場株式の短期キャピタルゲインなど、特別税率が適用される所得については還付対象外となります。そのため、たとえ総所得が120万ルピー以下でも課税される可能性があります。
■ 限界控除制度の導入
新制度では、120万ルピーをわずかに超える所得層への配慮も行われています。限界控除制度により、課税所得が120万ルピーを超える場合でも、超過分のみに課税されるよう調整されます。この措置は約127万ルピーまでの所得に適用可能です。
■ 控除対象項目
新税制での主な控除:
- 給与所得者に対する75,000ルピーの標準控除
- 雇用主による国民年金制度(NPS)への拠出金
- 通勤手当
- 障害者手当
■ 今後の展望
この改正により、インドの中間所得層の税負担は大幅に軽減されることが期待されています。ただし、投資所得がある場合は、特別税率の適用により還付制度の恩恵を受けられない可能性があるため、慎重な税務計画が必要です。
なお、政府は特別税率所得の取り扱いなど、一部の詳細について今後さらなる明確化を発表する予定としています。納税者は、これらの追加ガイドラインにも注意を払う必要があります。
本日は以上になります。
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