タイ商務省は9月5日、8月の消費者物価指数(CPI)上昇率を発表し、前月と比べ0.07%と鈍化傾向にあることがわかりました。(前年同月比は0.35%) 同省によると、8月は豪雨による洪水被害の影響で、生鮮食品の価格が上昇した一方で、燃料価格などが値下がりしたとみられます。 しかし、9月のCPI上昇率は加速すると見込まれており、洪水の影響による生鮮食品の短期的な値上がりや、地政学的な対立が原油などの価格や貨物輸送費を上昇させる可能性などを同省は挙げています。なお、1~8月のCPI上昇率は0.15%で、通年では0.0~1.0%と予測していることから、タイ中央銀行(BOT)が設定するターゲットレンジ(1.0~3.0%)を引き続き下回る見込みです。
また、バンコク日本人商工会議所(JCC)から6月末に発表された2024年上期日系企業景気動向調査」によると、 2024年上期の業況感は、インバウンドの回復による好影響が一部で見られたものの、国内の耐久財消費の不振や輸出需要の低調などで、23年からの業況はマイナス続きとなっています。これらの結果から、経営上の問題点として挙げられたのは、複数回答の合計で「他社との競争激化」が65%で最多、次いで「総人件費の上昇」43%、「原材料価格の上昇」42%、「為替変動の対応」29%。製造業では「エネルギーコストの上昇」との回答が29%に上りました。 日経企業にとって、消費者物価指数の鈍化がコスト面での短期的なメリットがある一方で、タイ国内の消費需要の伸び悩みが売上に影響を与える可能性もあります。
特に製造業では、資本・技術関連産業や軽工業の分野で生産が低迷し、自動車や電子部品などの輸出や販売台数の減少が見られており、業績への圧力がかかるとされております。そのためこれらの指標を含めた経済状況を注意深く観察する必要がありそうです。