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今回は、投資家ITASビザで企業から報酬を受け取る際のリスクと対策についてご説明します。
インドネシアでは、外国人が100億ルピア以上の出資を行うことで、「投資家ITAS(Investor ITAS)」を取得することが可能です。
このITASは、通常の就労ITASとは異なり、原則として労働許可(IMTA)を要さない特別な在留資格とされています。
投資家ITAS保持者が企業から報酬を受け取る場合には、移民法および税法の双方においてリスクが生じる可能性があるため、慎重な対応が求められます。
【リスク】
1.労働許可なしでの報酬受領
投資家ITASは原則「投資活動」のための滞在許可であり、就労(給与の受取り)にはIMTAが必要とされる場合があります。労働と見なされると、投資家ITAS取消や罰金のリスクがあります。
2.税務上のリスク
全世界所得(役員報酬や配当)として申告するよう税務署から要請される可能性があります。PPh21またはPPh26による源泉徴収と正しい所得税申告が必要です。不備があれば追徴や罰則の可能性があります。
3.当局による情報連携
企業の決算・監査書類や税務申告を通じて報酬支払いが当局に把握され、移民法違反として扱われる可能性があります。
【対策】
•ITASの種類を確認し、報酬受領が可能か事前に確認する
•報酬は雇用契約でなく役員報酬(取締役・コミッショナー)として受領する
•適切な税務処理と申告を行い、源泉徴収を確実に実施する
投資家ITASを保有しつつ報酬を得る場合、移民・税務双方の規制を確認する必要があります。ご不安な点がございましたら、ご相談ください。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。