マレーシアでは労働者を雇用する際には、マレーシア語または英語など、労働者と雇用者の双方が理解できる言語で記載した雇用契約書を作成する必要があります。
また、法定ではありませんが、雇用契約書に付属する書類として、通常、職務記述書が作成されます。
雇用契約書には職務内容、雇用期間、試用期間などを明記しなければいけません。原則として、雇用契約は期間を定めないことになっていますが、有期雇用契約を結ぶ場合は5年未満にする必要があります。
労働者側から雇用契約に関して異議申し立てがあった場合には、期間を限定して雇用契約を作成した理由を、雇用者側が立証しなければなりません。立証できなかった場合、期間の定めのない雇用契約が作成されたと判断されます。

雇用契約書において上記の項目に不足があっても、雇用契約が無効となることはありません。
ただし、不足している場合には加筆修正する必要があります。
雇用契約書は雇用者、労働者が相互に署名した日から有効となります。もし書面を交わさずに雇用を開始して労働させた場合は、できるだけ早く雇用契約書を作成する必要があり、雇用開始日は初めて労働させた日となります。
雇用契約書のほかに就業規則等の雇用に関して規定されている書類があれば、雇用者は労働者に対して明示する必要があります。
特に、雇用契約書に従業員の義務等について詳細な記載がない場合は、職務内容について従業員へ伝える必要があります。
労働者に対して雇用に関する書類をすべて開示しなければならないため、雇用者はそれらの書類について把握し、可能であれば、その写しを労働者へ渡すことが望ましいと考えられます。
なお、マレーシアでは、就業規則作成の義務はありません。
しかし、従業員を2名以上雇用している場合、各自の雇用契約が開示する性質のものではない以上、雇用条件の公平さを明示する上で、就業規則の設定は重要になります。
また、管轄官庁への届出が求められることはありません。
就業規則は労働者の理解できる言語で作成し、採用時、雇用契約締結時に、内容を十分理解した上で同意することが重要です。
特に賃金等条件にかかわる変更が行われる際には、変更後の内容を周知し、書面で確認を求めることが必要になります。
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