マレーシア政府は近年、幼児教育制度の抜本的な改革を進めています。特に 幼児教育(プレスクール)を5歳から開始 し、早期教育の質とアクセスを強化する動きが教育政策の中心課題となっています。これらの改革は、2025年に発表された 第13次マレーシア計画(13th Malaysia Plan: 13MP) を起点に進んでいます。
以下これまでの政府の政策のまとめです。
〇2025年7月31日:義務化方針を正式発表
2025年7月31日、首相アンワル・イブラヒム氏は国会で、幼児教育を 5歳から義務化する方針 を正式に発表しました。これは教育システム全体の強化を目的とした大規模な教育改革の一環です。
政府はこの改革を教育の基盤強化と位置づけ、初等教育に先立つ早期学習の重要性を強調しています。また改革パッケージには、英語やSTEM(科学・技術・工学・数学)教育の強化、カリキュラム見直し、教師育成強化など多くの施策が含まれています。
〇2025年8月:法律整備の準備開始
2025年8月20日、教育省は幼児教育全体を包括的に規定する 早期教育法(Early Childhood Education Act) の草案を作成する方針を発表しました。
これは義務化方針を実効化するための法的基盤整備となるもので、現行制度の分断を解消し、幼児教育の質と基準を統一する狙いがあるとされています。
〇2026年1月〜2月:新たな就学年齢体系の公表
2026年1月20日、首相は 全国教育ブループリント 2026–2035(National Education Blueprint) の発表に合わせ以下の新体系を示しました。
・幼児教育(プレスクール)は 5歳から開始
・小学校1年(Year One)は 6歳から入学可能
ただし、この変更は初年度については「義務」とせず、親の判断で進学の準備が整っていない場合は従来どおり 7歳入学も選択可能 とされています。
今回の政策転換は以下のような狙いがあるとされています。
〇改革の背景と狙い
・基礎的な学習能力の底上げ(読み書き・算数等)
・教育格差の是正(農村やコミュニティスクールへのアクセス改善)
・初等教育への円滑な移行(診断評価制度の導入
マレーシアは東南アジアの中でも語学教育水準が比較的高い国と評価されており、特に英語教育の基盤が整っている点が強みとされています。そのため近年では、周辺国のみならず中東や東アジアなど諸外国からの留学生も増加傾向にあります。
今後予定されている幼児教育改革、とりわけ就学前教育の制度強化や質の標準化が進めば、マレーシア国内に居住する外国人家庭にとっても大きな機会となる可能性があります。早期教育段階から体系的かつ英語を含む多言語環境で学べることは、子どもの将来的な進学や国際的な進路選択においても有利に働くことが期待されます。
本日は以上になります。
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