今回のテーマは「『貸借対照表(Balances Generales)』の落とし穴」についてです!
【はじめに】
前回、前々回のブログで1年以内に払う負債よりも1年以内に回収できる資産が多いかどうかを示す指標である流動比率が200%以上であれば「安全」、100%以上であれば「適正」、100未満であれば「注意」と言いましたが、流動比率が200%以上であると、本当に超優良で安全と言えるのでしょうか。
実は、そうとは言いきれないのです。
なぜなら、流動資産のすべてが必ずしも1年以内に回収できるとは限らないからです。
流動比率が200%であったとしても、流動資産の中に回収できない資産があるのであれば、安全で超優良とは言えません。
そのため、流動比率が高かったとしても資産の内容が本当に正しいのかをチェックする必要があります。
【貸借対照表の落とし穴はココにある!】
・現金・預金
通常、現金と1年以内に満期がくる銀行預金などが含まれています。
また、定期預金などすぐに取り崩せないものがある場合や銀行の倒産などのリスクにも注意が必要です。
・受取手形
手形には手形発行日と決済日があり、発行日と決済日には通常一緒にならないことが多いです。
そのため、決済日が半年以上後である場合など、すぐに現金化出来ないものもあります。
また、発行先の会社が倒産してしまった場合には、債権の回収が出来ない場合があります。
そのため、決済日はいつなのか、またどこの会社が発行した手形なのかなど、決済日及び発行先の会社の経営状況を調べることが大切になります。
・売掛金
売掛金の中には、
など、不良債権になりうるものが含まれている場合があります。
そのため、不良債権になるかどうか慎重な調査が必要となります。
・棚卸資産
欠陥品や不良商品、流行遅れで売れ残った商品(製品)など売れない商品(製品)や売れるとしても正常な価格で売れない商品(製品)なども含まれている可能性があります。
ここを気にしないと何十年も倉庫に眠っている商品(製品)などがあったりします。
そのため、本当に在庫として抱えているものは売れる商品(製品)なのかを調べる必要があります。
・短期貸付金
従業員や取引先に対する貸付金などがありますが、売掛金同様、回収の遅れがないか、回収が出来るのかなど、貸倒れのリスクを検討する必要があります。
・有価証券
有価証券は売買市場があって、常に証券の価格が変動しています。
含み損が発生するリスクがあるので、今後価値が下がるかどうかなどを検討をする必要があります。
・その他の流動資産
前払費用や仮払金など実態がよくわからない科目がこの項目に含まれます。
実際に残高が高くなりすぎていないか、増えすぎていないか、換金性がないものはないかなど中身も見ていく必要があります。
【まとめ】
いろいろ注意点を上げましたが、いかがでしょうか。
こういったところまで考えて、決算書を作成していますでしょうか。
現地の会計士や会計事務所に任せっぱなしにしてはいないでしょうか。
出来上がった決算書を見るのだけになっていないでしょうか。
任せっぱなしにしていたら、曖昧な会計になっている可能性がありますので、注意点していただければと思います。
もし、曖昧な会計になってしまっていたら、経営判断を誤ることもあります。
実際、エフオーアイという会社は流動比率236%と「安全」と言われる水準であったにも関わらず、上場7カ月で倒産してしまいました。
この会社では粉飾が発覚したのですが、こういったことは上場していない会社でもよくある話かと思います。
この記事に対するご質問・その他メキシコに関する情報へのご質問等がございましたらお気軽にお問い合わせください。
最後までお読みいただきありがとうございました。