2023年もあと少しになり、3月末に向けて年次業務が開始する時期となりました。
コンプライアンス要件は企業によって異なる場合がありますので、自社状況に合わせてご対応いただければと存じます。
■年次税務申告
カンボジアの標準的な事業年度は1月1日から12月31日までです。
2023年度の年次税務(Tax on Income: TOI)申告を電子申告により行う場合、2024年3月31日までに完了しなければなりません。また、上記事業年度でない企業の場合でも、事業年度終了後3ヶ月以内に年次税務申告を行わなければなりません。
自己申告納税者(the General Department of Taxation: GDTに登録されている納税者)のうち、支店を持つ納税者の場合、2023年の連結TOI申告書にそれぞれの現地支店の財務諸表を添付し、提出する必要があります。
適格投資プロジェクト(Qualified Investment Project: QIP)と非QIP活動の両方を行う自己申告納税者は、2016年10月11日付のPrakas 1127 MEF.Pに従い、2023年の年次税務申告書を提出する必要があります。
*GDTに2023年税務申告書を提出する全ての自己申告納税者は、貸借対照表、損益計算書、及び2023年度に行われた関連当事者取引の付属リストも併せて添付が必要となります。
■2024年パテント税
カンボジアで事業を行う自己申告納税者は、2024年3月31日までに、事業活動に応じて該当する2024年パテント登録を行い、GDTに納付する必要があります。
2024年に納付すべきPatent税額は、自己申告納税制度における企業の特定の分類によって異なりますので、税額については、再度自社でご確認いただければと存じます。
2024年のパテント税は以下の通りとなります;
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自己申告納税者形態
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2024年パテント税額
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小規模納税者
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KHR 400,000 (約$100)
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中規模納税者
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KHR 1,200,000 (約$300)
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大規模納税者
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KHR 3,000,000 (約$750)
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KHR 5,000,000* (約$1,250)
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*大規模納税者の年間売上高がKHR 10,000百万(約$250万)を超える場合、パテント税額は約$1,250となり、年間売上高がKHR 10,000百万(約$250万)未満の場合は、約$750米ドルとなります。
■年次コンプライアンス証明書の申請
QIPとして認定された全ての企業は、カンボジア開発評議会(Council for the Development of Cambodia: CDC)に対してコンプライアンス証明書(Certificate of Compliance: COC)の年次申請書を提出する必要があります。また、2023年6月26日に発行されたSub-Decree 139では、QIPは、投資及び税制優遇措置の喪失を避けるため、税務申告書の提出締切日の翌日から20日以内に、半期報告書及び年次報告書をCDCに提出することが義務付けられています。投資家が半期報告書と年次報告書を受領した後は、投資家に対してCOCが発行される事になります。
*QIP企業がCOCを取得できなかった場合は、投資と税制優遇措置を失うことになりますので、ご留意ください。