ミャンマー労使関係調整内部組織WCCのコンプライアンス
  
Topic : Labor
Country : Myanmar

ミャンマーの労務法制は、多くの法律が複雑に入り組んだ形で運用されており、場合によっては正しい運用に至っていないケースもあります。

特に、2012年の民政移管以降に制定された法律の中には、運用が中途半端だったり、本来の目的に沿って機能していない規則が含まれている場合もしばしばあります。

後年、機能していない法律が当局に発見され、その運用が不適切だとして、急にルールが厳しくなることがあります。

2025年に一つが、2012年の労務紛争調整法(Labour Dispute Law)に出てくる職場調整委員会WCC(Workplace Coordination Committee)です。

WCCは、労使紛争の最初の調整機関として機能することが期待されており、その後上訴される順に Township Conciliation Body、Arbitration Body、Arbitration Councilと続く法的機関の前に、まずは自社の中で調整を図るべく設定が求められるものです。

従業員数が30名以上の企業には設定の義務があり、設定の上、各地区の調停局(Township Conciliation Body)に所定のフォームで通知する必要があるとされています。

違反した企業には、対応の遅れにより、60日以内であればMMK300,000~1,000,000、60日以上であればMMK1,000,000~3,000,000の罰金が科せられることになっています。

なお、会社に労働組合が設置されているか否かによって、また設置されている場合にはその数と参加人員の従業員総数に対する割合によって、WCCの構成人員が変更になりますが、原則としては労使共に3人を出して、合計6人の組織として設置されます。

冒頭でお伝えした通り、2025年に入って政府当局の管理が厳格化してきており、一部の企業で従業員数が30名を超えているにもかかわらずWCCを設定していない点につき、指摘を受ける企業が出てきています。法的なコンプライアンスを把握したうえで、社内で完結させられる部分については事前に対応しておくことが望ましいと言えます。

Creater : Takamasa Kondo