【BOI】新IPO(国際調達事務所)運用開始
  
Topic : Other
Country : Thailand

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今回は
【新IPO(国際調達事務所)運用開始】というテーマで、お話していこうと思います。


新IPO(国際調達事務所)運用開始

 

今週は、タイの投資奨励委員会(BOI)が、
約3年前ITCなどのライセンス(現在は、ITCは廃止)が使用される前に運用されていたIPOを再度、
認可する正式決定を行い、今年1月にIPOの詳細が開示されました。

2014年に一度、IPOに対する新規ライセンスの発行が停止され、
ITC(国際貿易センター)の発行が開始されましたが、OECDより移転価格などの指摘を受け、
現在、ITCはIHQ(地域統括センター)と統合され、IBC(国際ビジネスセンター)とされ運用をされています。

ただ、このIBC,
当時のITCやIHQの認可と比べ、従業員の雇用規制(3年以内に10人以上)などの要件や、
必ず地域統括機能(貿易センターのみの機能では不可)を持たなければならないなどの要件が、
加わったため、申請数は思ったより、伸びていないのが現状となっており、申請をしている日系企業も
ITCが承認されていた時と比べ、格段に少なくなっていました。

ただ、タイ政府としては、国際的な貿易センターをタイに増やしていきたい意向もあり、
今年より再度、IPOが認可された流れとなります。

IPOの事業内容、また主な認可要件は下記の通りとなります。

  • 資本金:1千万THB以上
  • 自社倉庫又はレンタル倉庫、在庫管理に特化したITシステムの保有
  • 適切な製品調達活動および製品管理活動(品質検査、製品梱包など)
  • タイ国内を含む複数の調達先(国内調達比率制限なし)
  • 国内の卸販売および/または輸出を行うこと(三国間貿易は不可)

となります。

ITCとの主な違いは、三国間貿易が行えないこと、また倉庫機能を保有しないとならない、などのことが主にあげられます。

また、税務上の恩典も、関税の免税などしかなく、法人税や個人所得税に関しては付与されません。

ただ、商社機能を持つタイ法人は、ITCが廃止されてから独資で設立することはIBCの取得以外、
難しい状況であったため、IPOの認可は今後日系企業のタイへの進出を促進するきっかけになるかもしれません。

以上、弊社ではBOIライセンスの取得サポートを含め、
タイ人弁護士によるサービスを提供させて頂いております。


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最後までお読みいただきありがとうございました。

Creater : Shuhei Takahashi