タイ政府は10月10日、カードゲームや伝統格闘技「ムエタイ」の勝敗予想など23種類の賭博を合法化すると発表しました。
この省令は、『ギャンブル法』に基づく第46号省令として、2024年9月30日にアヌティン大臣が署名したもので、特定のギャンブルが一定の時間帯に限り合法となることを定めています。
主なギャンブルの種類と許可される時間帯は次の通りです。
- ボクシング、レスリング:12:00~24:00
- 牛のレース(วัวลาน):07:00~19:00
- 麻雀やその他のカードゲーム:日曜日は12:00~24:00、その他の曜日は18:00~24:00
- 輪投げ:07:00~24:00
仏教の価値観が深く根付くタイでは、これまで公営宝くじや競馬以外は禁じられており、違反すれば最高3年の懲役刑や5千バーツ(約2万3千円)の罰金が科せられる場合がありました。しかし、ムエタイの試合会場のほか、民家でもカードゲームや闘鶏といった賭博が横行し、カジノを求めて隣国カンボジアに行くタイ人も多く、資産流出が問題視されていました。
そこで、政府は観光振興の起爆剤として共同でカジノの導入を模索しており、今回その下準備として、23種類の賭博への合法化を開始しました。
政府は、賭博合法化はカジノとの整合性を図るためや地下経済への課税を視野にいれています。さらには、地方の伝統的なスポーツイベントに関連するギャンブルは、地元の観光資源としての可能性を秘めており、今回の規制緩和によって観光客の誘致が期待されています。
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