タイの憲法裁判所は14日、憲法規定に違反する閣僚人事の責任があるとしてセター首相の解職命令を下しました。
その結果、上記命令が発令された同日、セター首相の失職・解職が認めるられることとなりました。
【解職の背景】
裁判所は、禁固刑を受けた人物を閣僚に任命したことで「重大な」倫理違反を犯したとの判断を示しました。加えて、国軍に近い前上院議員らが解職を求め、連立政権を組む親軍派の意向が影響した判断とみられます。
セター氏は昨年8月、タクシン元首相派の「タイ貢献党」から首相に選出された。
後任は16日、下院(定数500)議員による投票で選出されることとなり、新首相は現在の連立政権を構成するタイ貢献党やタイの誇り党、親軍政党などから選ばれる見通しとなりますが、新首相が決まるまでの期間、プンタン副首相兼商務相が職務を代行するとされています。
今後、新たな首相の選出・任命が行われることとなりますが、政治的の混乱は免れない点や経済への悪影響が及ぶ恐れがあるとして、今後の動向により一層注意が必要となりそうです。