2024年2月10日、非常事態宣言かのミャンマー国軍SACは、国民徴兵法(People's Military Service Law)を施行すると宣言しました。
この法律は2010年に成立していましたが、その後詳細規則など定められることがないまま民政へと移管し、未施行の状態で来ていました。今後、SACはこの法律に基づいて詳細規則を定め、対象の国民から徴兵・訓練等を開始するとしました。
具体的に公表されているのは、男性は18歳~35歳(技能保有者なら45歳まで)、女性は18歳~27歳(技能保有者なら35歳まで)が対象となること、24か月間(技能保有者の場合は36か月間)の徴兵が行われ、非常事態の場合は最大5年徴兵されること、兵役から逃避した場合は最大5年の禁錮刑となること、などです。
なお、ここでいう「技能保有者」とは、医師、エンジニア、製造加工技能履修者、その他の高等教育を受け生計を立てている者、と幅広く設定されています。
いつからどのように徴兵が開始されるかという点については、地区(Township)ごとに対象者が名簿化され、その中から籤で選定されるなど、噂レベルで様々な憶測が飛び交っており、明確ではありません。
ミャンマー国民の徴兵を開始する少数民族連合軍との戦闘での兵力の消耗を危惧し、実際に戦闘に立たせる目的で徴兵を行うものと考えられるため、対象の年齢のミャンマー国民については、会社勤めをしていてもしていなくても、関係なく徴兵に取られる可能性があります。
現地ビジネスとしては今後の動向を注意して見守る必要があります。