2021年のクーデター以降、ミャンマーを実行支配している国軍の組織SACは、2024年5月1日付で通達を発し、ミャンマー国籍の男性が国外から招聘を受けて出国し、就労することを一時的に禁止すると命令を下しました。
これは、2024年2月にSACが軍隊増強のため、2010年の徴兵法Conscription Lawを施行したことに関連していると見られ、亡命のような形で国外へ出るミャンマー人男性に歯止めをかけるため、国外での就労を禁止したものとみられます。
実際には、空港で出国手続きを止められるようなことはないようですが、既に新たな国外からの招聘の受付はできなくなっており、次の通達が出るまで、出国は親族訪問などの名目のSocial Visitとしてしかできなくなっています。
「一時的に」という文言が使用されている点、どこまでこの体制が継続されるかは不透明ですが、国内ではこれにより徴兵を免除されることが難しくなっているとして、不安と混乱が広がっています。
なお、現状徴兵法の対象とされているのは男性のみで、年齢が18歳以上35歳以下、または高度技術人材(大学卒業でも該当すると考えられる)であれば45歳以下、とされています。