フィリピンの会社法では、原則として、全ての既存株主が新株引受権を有しており、会社が新株を発行する際には保有株式数に応じて新株を引き受ける権利があります。
ただし、以下のような一定の事項に該当する場合にはは除かれており、上場会社の場合には、定款で排除されているのが一般的です。
- 定款で新株引受権が排除されている場合
- 当該株式が、公募増資又は最低浮動株比率維持を目的として発行される場合
- 当該株式が、事業遂行のために必要な資産の取得の対価として、または契約上の債務の返済に充てることを目的として、発行済み株式総数の3分の2以上の同意を得て発行される場合
したがって、新株の発行によってM&Aを行う場合には、定款で排除されている場合を除き、既存株主に新株引受の通知を拒否してもらい、実質的な第三者割当というかたちで行う必要がある点に注意してください。
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