ラマダンとイードボーナス
  
Topic : Labor
Country : Bangladesh

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本日は、「ラマダンとイードボーナス」についてです。

 

ラマダンはイスラム暦の9月にあたり、日の出から日没まで断食を行う期間です。バングラデシュでは国民の約90%がイスラム教徒であるため、社会的・経済的活動はラマダンの影響を受けます。一般的に午前中に軽い業務を集中して行い、昼過ぎ以降は生産性が低下することが多く、商業活動や市場は日没後に活発化します。

ラマダンの開始時期は月の満ち欠けによって決定され、新月から始まります。バングラデシュでは2月19日に開始されます。

ラマダン終了後にはイード休暇があり、長期休暇が設けられることが一般的です。この期間、従業員は慣習としてボーナスを受け取ることが多く、企業としても対応が求められます。

 

日系企業がラマダンおよびイードに対応する場合、まず勤務時間や業務の調整が重要です。ラマダン期間中は、法定勤務時間を遵守しつつ勤務時間の短縮を検討することが望ましいです。バングラデシュの民間企業においては、ラマダン期間中の勤務時間短縮に関する明確な法律上の義務は存在しません。
そのため、企業としては通常より早く始業し、日が落ちる前に終業する(例:8:00~15:30  休憩13:15~13:30)
等の自主的な対応方針を定める必要があります。

 

イードボーナスについては、バングラデシュ労働法の規定により、従業員が少なくとも1年間継続勤務している場合に支給資格が生じることが明記されています(Section‑111(5) 及び関連規則)。

支給額は原則として基本給を超えない範囲で設定されます。日系企業においても、イードボーナスの支給が推奨されます。支給額の目安は月給1か月分が一般的であり、支給時期はイード休暇前に行うのが望ましいとされます。

労務面では、就業規則や労働契約に基づきイードボーナスを支給する場合、支払義務が発生する点に注意が必要です。支給条件や金額、支給時期を就業規則および契約書に明確化し、文書化しておくことがトラブル防止につながります。

総じて、バングラデシュにおけるラマダンとイードは従業員の勤務やモチベーションに大きく影響するため、文化理解と労務対応の両立が欠かせません。日系企業は事前に勤務計画の策定、イードボーナス支給方針の明文化、従業員への周知、社外対応の文化配慮を徹底することで、トラブルの回避と従業員満足度の向上を図ることができます。

 

 

 今回は「ラマダンとイードボーナス」について解説しました。

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※本記事は、バングラデシュに関する一般的な情報提供のみを目的としたものであり、法的助言を構成するものではありません。

Creater : 塚田 涼太