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No.86<産休手当に関する超過支給分は税務上、非課税扱い?!>
今回は「産休手当に関する税務上の取扱い」についてです。
産休手当に関する税務上の取扱い
2019年2月に施行された産休休暇拡大(60日⇒105日)に伴って、産休期間中に支給される手当における規定も変更されています。
支給額の規定変更に関連して、2019年10月BIR通達(RMC No.105-2019)が公表され、女性従業員に与えられる産休手当に対する税務上の取扱いが明確化されました。
以下の通り、支給額の規定が改正されています。
<改正前>
・産休期間中の手当は、それまでの社会保険機構(通常SSS- Social Security System)に対する掛け金拠出に応じて、SSSから出産給付金として最大で標準報酬の100%を受給。
・給付額の計算は、過去1年間で掛け金拠出の大きかった6ヶ月を選択し、平均標準報酬日額を割り出して計算。
<改正後>
・産休期間中、当該従業員の平均給与と同額を全額支給(Full pay)される。
・SSSによる出産給付金が平均給与に満たない場合、雇用主がその差額(Salary Differential)を負担する。
上記改正に伴い、当該差額分の税務上の取扱いが不透明となっていましたが、本BIR通達では、社会保障法で規定されるベネフィットに該当するとの解釈が示され、非課税扱いであると明確にしました。
つまり、該当する企業においては当該差額分の支払いに関して個人所得税の源泉徴収は必要ありません。
また、雇用主が今回の改正事項に違反した場合、2万ペソ以上20万ペソ以下の罰金、又は/及び、6年以上~12年以下の懲役刑が科される規定ありますので、ご注意下さい。
*DOLE(労働雇用省)より毎年承認を受ければ、小規模(従業員10人未満)の小売業や、総資産300万ペソ未満のマイクロビジネスについて免除可能。
2019年2月以降の産休休暇に関する変更一覧になります。
<改正前>
・4人目(出産・流産)まで対象
*5人目以降は対象外
・自然分娩の場合は60日分
*帝王切開の場合は78日分
・出産給付金
*過去1年の間で掛け金拠出の大きかった6ヶ月を選択し、平均標準報酬日額を割り出したうえで計算
<改正後>
・人数規制なし
・分娩様式問わず105日分
・シングルマザーは追加で15日分
・流産の場合は60日分
・7日分は父親休暇に転用可能
・無支給で30日間の延長可能
・従業員の平均給与と同額を全額支給
*出産給付金との差額は、雇用主負担
*当該差額分は、非課税扱い⇒BIR通達(RMC No.105-2019)
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