2025年8月7日、ベトナム政府は政令第219/2025/ND-CPを公布し、外国人労働者の管理および労働許可証に関する規定を大幅に改正しました。本政令は、従来の政令第152/2020/ND-CPおよび第70/2023/ND-CPを一部置き換え、また補足する内容となっており、実務上はこれらを包括的に更新する位置づけとなっています。
主な改正ポイント
1. 申請プロセスの統合
これまで別手続きだった「外国人使用需要の報告」と「労働許可証申請」が統合され、様式03で一括申請が可能になりました。
2. 発給期間の短縮と不許可時の明確化
・発給:申請受理日から10営業日以内に発給
・不承認:3営業日以内に理由を文書で通知
従来よりも処理期間が明確化・短縮されています。
3. 管轄機関の一本化
これまで中央(MOLISA)と地方労働局(DOLISA)が併存していた発給権限が、省人民委員会(PPC)に一元化されました。実務的には、企業所在地の省・市労働局(DOLISA)が窓口として申請を受け付ける形となります。
4. 免除対象の拡大
従来の14類型に加え、以下が新たに免除対象となりました。
・金融、科学技術、イノベーション、国家デジタル変革、社会経済発展の優先分野に従事する外国人
5. オンライン申請の拡大
オンラインでの労働許可申請が可能となり、電子申請ポータルの運用が順次拡大しています(特にホーチミン・ハノイから開始)。
6. 延長回数の制限
労働許可証の延長は1回のみ(最大2年)とされています。
7. 専門家・技術者・管理者の要件見直し
・専門家:学士以上+実務2年(従来は3年以上)
・技術者:①1年以上の訓練+実務2年、または②訓練なしで実務3年
・経営管理者(ディレクター等):
a) 企業の支店、駐在員事務所、営業所の責任者
b) 組織内の一部門の責任者で、その分野で3年以上の実務経験があり、予定職位に適合する者(このbについて、新たに3年経験要件が明文化)
これらの改正は既に適用され、運用が開始しております。一方で弊社で対応を行ったものでは、労働許可証上では発給日が申請から10営業日となっていましたが、実際に原本を受け取れたのは申請から1ヶ月後であったというケースがありました。当局側としても実務上の対応が遅れるというのはベトナムではよくあることですが、今回もその可能性は十分にありますので、いずれにせよ余裕を持ったスケジューリングが重要になります。
弊社では労働許可証やビザ等の取得に関してもサポートしておりますので、是非お気軽にお問い合わせください。
参考
Decree No. 219/2025/ND-CP(2025年8月7日施行)
Decree No. 152/2020/ND-CP, Decree No. 70/2023/ND-CP
労働・傷病兵・社会省(MOLISA)および各地方労働局の実務通知