2026年1月26日、第76回「入国管理の日(Hari Bakti Imigrasi)」において、インドネシア移民局は、Global Citizen of Indonesia(GCI)制度の開始を正式に発表しました。
本制度は、インドネシア系ディアスポラの祖国との再接続を促進するとともに、国籍法上の原則を維持しながら二重国籍問題への実務的解決策を提示することを目的としています。
また、投資・知識・国際ネットワークを通じた国家開発への貢献促進も政策的背景とされています。
1.制度概略
GCI制度では、対象者に対し以下が付与されます。
主な対象者とビザインデックス
- 元インドネシア国籍者:E31A
- 元インドネシア国籍者の子(第1親等まで):E31B
- 元インドネシア国籍者の孫(第2親等まで):E31C
- インドネシア国民の合法配偶者:E32E
- 国際結婚による子:E32F
- GCI保持者の家族(家族再統合):E32G
- GCI保持者の扶養家族:E32H
申請方法
- 電子ビザシステム(evisa.imigrasi.go.id)を通じてオンライン申請
- 入国後24時間以内に、無期限ITAPが自動付与される仕組み
- 申請には、財務要件として年間15,000 USD以上の所得証明および一定額のインドネシアでの預金証明等が課されます。
2.活動範囲
GCIは滞在制度(Residency Scheme)であり、以下の活動が想定されています。
〇可能な活動
- 無期限居住
- 出入国の自由
- 投資活動
- 不動産取得(法令範囲内)
- 社会・文化活動
- 知識共有・専門的貢献
△制限される活動
- 雇用契約に基づく就労
- 外国人労働者としての職務遂行
- 給与取得を伴う労働行為
3.GCIは「就労許可」ではない点
重要な点として、GCIは永住滞在許可であり、就労許可を自動付与する制度ではありません。
インドネシア法制度上、滞在許可(ITAS/ITAP)と就労許可(RPTKA承認等)は別制度です。
そのため、
- GCI保持者が企業に雇用される場合
- 外国人労働者として活動する場合
には、通常の外国人労働規制が適用される可能性が高く、別途労働関連手続が必要となる見込みです。
4.法令整備の状況
現時点において確認できる情報は、
- 移民総局による公式プレスリリース
- 公式サイトでの制度説明
に基づくものです。
具体的な大臣規則(Permen)や政令(PP)等の詳細な法令改正・新設条文はまだ明確に公布が確認されていません。
制度の詳細な適用範囲や実務運用については、今後公表される実施細則や関連法令整備により明確化される見込みです。