タイ、アルコール飲料規制法(Alcoholic Beverage Control Act)の改正:2025年版の概要と注目点
【背景・法改正の発表】
【主な改正点】
以下が新法案で導入・強化されている主要な規定と、その影響についてです。
| 項目 |
改正内容 |
意義・注意点 |
| アルコール飲料の定義拡大 |
従来の酒類(ビール、蒸留酒など)に加え、「飲める混合物」「アルコール含有飲料」も範囲に含める(ただし 0.5度以下は除く) |
ローアルコール飲料や新しいカテゴリー飲料も規制対象になる可能性 |
| 販売制限時間などの改定 |
原則としてアルコール売買可能時間は 11:00–14:00 と 17:00–24:00 に制限(例外あり)
鉄道駅や車内での飲料販売・飲酒は全面禁止 |
飲食店・バーの営業時間運用に大きな影響 |
| 例外地点の拡大 |
ホテル、国際空港内、正規の娯楽施設では制限を緩和できる可能性 |
ホスピタリティ業界では利用機会拡大 |
| 広告・マーケティング規制の強化 |
広告・宣伝の定義を拡大。インフルエンサー起用・ブランド露出・CSR活動を通じた飲酒促進的表現などを禁止する方向へ |
マーケティング手法を大幅に見直す必要あり |
| 罰則強化 |
宣伝違反、非法販売、ブランド利用など違反行為に対する罰金・刑事罰の引き上げl |
違反リスクが高くなるため、事前遵守がより重要になる |
| 運用機関の強化 |
国家・地域レベルの飲酒規制委員会、保健省疾病管理局の役割拡大、行政機能強化 |
規制違反の監視体制が強化される可能性 |
今回の改正は、2008年の従来法(B.E. 2551)以来最も大きな改正として位置づけられており、広告・販売時間・定義強化など多岐にわたる規定が見直されます。
ただし、改正法の詳細な運用ルール(省令・通知)は、保健省・疾病管理局および関連行政機関によって今後制定される予定とされているため、併せて、事業者皆様は規制対応への準備が必要となりそうです。
以上、今週もお読みいただきありがとうございました!!