監査を行うことによって、来年度から移転価格税制度対象になってくるな…といった状況になった日系企業ご担当様の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
インドネシア国税総局は2011年11月11日付で新規則(2011年11月11日付インドネシア国税総局規則第32号)を発令し、同日より適用を開始しました。
本規則は、関連会社間取引における独立企業間価格(ALP:AmsRengsPrice)の適用に関する規則(2010年インドネシア国税総局規則第43号)を改正したものです。
本制度に従い、インドネシアでは「特定条件」に合致する納税者に対し、移転価格文書、すなわちマスターファイル、ローカルファイル及び国別報告書(CbCR)の作成を義務付けています。
該当する「特定条件」の定義とは?
【マスターファイル】
(インドネシア語で作成。対象初年度は2016年。)
▻条件
単年度において特定の関連者との取引を行っていたうえで、以下のいずれかの条件に当てはまる場合、マスターファイルを作成しなければなりません。
- 関連者が当該企業より低い税率(25%)の税務管轄に所在する場合
- 前年度の収入金額が500億IDRを超えている場合
- 前年度の関連者間有形資産売買取引額が200億IDRを超えている場合
- 前年度の関連者間無形資産取引金額が50億IDRを超えている場合
▻期限
尚、マスターファイルに提出の義務はございません。
しかし、申告書の別紙において作成日を報告しなければならず、当該書類の準備期限は会計年度終了から4か月以内ですので、ご注意ください。
▻罰則
上記別紙の不備等による罰則は100万IDRおよび50%以下のペナルティーが科されます。
また、税務署からマスターファイル提出を求められた際、適時に提出できない場合は、税務調査が行われ、追徴税プラス月2%から最大48%の遅延利息が発生と定められています。
【ローカルファイル】
対象初年度、使用言語、条件、罰則は上記のマスターファイルと同様です。尚、遅れて提出された場合は認められない可能性もございます。
【国別報告書】
企業グループの連結総収入金額が11兆IDRを超えている場合は、国別報告書を作成する義務が発生します。
こちらも使用言語はインドネシア語、対象初年度は2016年からです。
▻期限
尚、期限においては会計年度終了から12か月内に準備、申告書の別紙として提出。
▻罰則
100万IDRおよび追徴税200%以下のペナルティー、また犯罪に該当する場合には12か月以下の懲役が科せられます。
インドネシアでは2016年度から、移転価格税制における要件が定まっております。
上記のような移転価格税制のルールに沿って、移転価格文書作成がきちんと行われているか否かは、税務署が大規模企業から目星をつけて、調査を行っているとされています。
今後、日系企業の多くもその対象として、税務調査の入るリスクは高まっていくかと思いますので、上記のような対象に入っていないかチェック、ならびに準備しておく必要があります。
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