2022年12月13日、フィリピンのおける公的社会保険機関の1つである、SSS(Social Security System、フィリピン社会保険機構)が、
SSS Circular No. 2022-033(フィリピン社会保険機構行政通達2022年33号)にて、2023年度における拠出金率の改定を発表いたしました。
SSSのことを簡単にご説明いたしますと、日本でいう厚生年金にあたり、
また一定の条件下で傷病、出産、失業、収入ある家族が死亡した際に補償が受けられる制度になります。
こちらはフィリピンに事業体を有し、かつ従業員を雇用している企業は、SSSに登記し、毎月拠出金を納付する義務を負います。
この度は2022年度の全体拠出金負担率が13%であったことに対し、
2023年度から14%へと改訂され、また対象所得額(毎月の所得額)の範囲も最小が4,000PHP、最大が30,000PHPとなりました。
また、通常の雇用関係における拠出金率だけでなく、EC(Employee Compensation、従業員またはその扶養家族に対し、業務上から起こった事故などによる傷病、または死亡時の補償金のこと)、WISP(Workers' Investment and Savings Program、個人事業、及び個人の積立式貯蓄年金のこと)も改訂されました。
詳しくは参考文献に記載のある、2023年SSS拠出金率表をご参照いただけますと幸いです。
<拠出金率表における用語説明>
ER:”Employer”の略、雇用主(会社)のこと。
EE:”Employee”の略、従業員のこと。
EC:”Employee Compensation”の略。
WISP:”Workers' Investment and Savings Program”の略。
拠出金率の改定
2022年度
対象所得額(毎月の所得額)の範囲:最小3,000PHP、最大20,000PHP
全体負担率:13%
雇用主(会社)負担率:8.5%
従業員負担率 :4.5%
2023年度(2023年1月から適用)
対象所得額(毎月の所得額)の範囲:最小4,000PHP、最大30,000PHP
全体負担率:14%
雇用主(会社)負担率:9.5%
従業員負担率 :4.5%
以上となります。
<参照文献>
https://www.sss.gov.ph/sss/DownloadContent?fileName=CI2022-033.pdf