マニラ首都圏の最低賃金引き上げ
  
Topic : Labor
Country : Philippines

フィリピンの労働雇用省であるDOLE(Department of Labor and Employment)は2023年6月29日にNCR(National Capital Region)通称、マニラ首都圏での最低賃金引き上げを発表しました。

 

 引き上げ額は1日の賃金当たり40ペソ(≒100円)とされています。非農業労働者の場合は、以前の570ペソから610ペソへ引き上げられました。その他、農業労働者および従業員数が15名以下のサービス/小売業、従業員数が10名以下の製造業の場合は、以前の533ペソから573ペソへの引き上げとなりました。

 

 引き上げ後の賃金適用は、発表日から15日後、または2023年7月16日とされています。

 

 今回で約7%の賃金引き上げとなりましたが、これに伴い、13カ月給与、有給休暇、SSS等の社会保障機関に関連する賃金の計算についても7%それぞれ増加します。

 

 この最低賃金は雇用者が労働者に対して支払う最低額であり、それ以下の賃金を支払った場合、罰金対象になると法律で定められています。そのため、雇用者は最低賃金の改定にも常に注意を払う必要があります。

 

また、額だけでなく改定の頻度も地域によって異なります。例えば、今回のように首都圏であるメトロマニラでは、およそ1年ごとに新しい賃金法令が発布されます。昨年2022年については、マニラ首都圏を含む14の地域で同時に最低賃金引き上げが行われ、6月上旬頃に発表がされていました。

 

<参照文献>

https://www.dole.gov.ph/news/ncr-wage-board-grants-minimum-wage-increase-for-workers-in-private-establishments/

(News Release Department of Labor and Employment June 29, 2023)

 

Creater : Momoka furuya