要約
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会計基準の所管はミャンマー会計評議会(MAC)です。
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ローカル基準(MAS・MFRS)中心の時代から、IFRS/IFRS for SMEsの直接適用へ移行しています。
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公開利害関係者(PIE)にはIFRSが強制適用となり、2027〜2028会計年度の財務諸表から適用されます(早期適用可)。
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これに伴い、2010年告示に基づくMASは廃止されています。
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SMEはIFRS for SMEsの適用が可能で、最新改訂へのフォローが推奨されます。
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監査は国際監査基準(ISA)の直接適用に沿う運用が進んでいます。
管轄と歴史的背景
ミャンマーの会計基準は、ミャンマー会計評議会(MAC)が所管しています。従来は、国際会計基準(IAS)を参照して作成されたミャンマー会計基準(MAS)や、2010年版IFRSと同一内容のミャンマー財務報告基準(MFRS)が用いられてきました。2018年以降は、最新のIFRSおよびIFRS for SMEsを直接適用できる枠組みに移行し、国際基準の原典に準拠する方向へと舵を切っています。
IFRS直接適用への移行方針
2018年の方針転換以降、企業は翻案版ではなくIFRSそのものを適用できるようになりました。これにより、会計方針の策定や注記・開示の作成はIFRS原典に基づくことが前提となり、財務報告の国際的な比較可能性が高まっています。
PIEへのIFRS強制適用と適用時期
2024年の通知により、公開利害関係者(PIE)にはIFRSの強制適用が定められました。対象には、国有銀行や金融機関、保険会社、ヤンゴン証券取引所の上場会社、または株主が一定数(例:100名超)に達する公開会社、その子会社などが含まれます。適用は2027〜2028会計年度の財務諸表からとされ、早期適用も認められています。あわせて、2010年告示に基づく旧来のMASは廃止されています。
中小企業(SME)の取り扱い
SMEについてはIFRS for SMEsの適用が可能です。フルIFRSよりも簡素で、SMEの実務に合うよう設計された国際基準であるため、段階的な導入や継続的な改訂フォローを前提に、会計方針と開示の整備を進めることが望ましいです。
監査基準の位置づけ
監査については国際監査基準(ISA)の直接適用に沿う運用が進んでいます。特にPIEを中心に、国際基準に整合した監査品質の確保が求められ、手続や報告の実務も国際的な慣行に合わせて運用される流れです。
③に続く