2025年版:ミャンマー税務④
  
Topic : Basic Information
Country : Myanmar

要約

  • 税体系は商業税(CT)特別物品税(SGT)の二本立てです。一般の物品・サービスには原則CT 5%が適用されます。

  • 輸出は原則0%ですが、電力8%・原油5%は例外として課税対象になります。

  • 年間課税売上が5,000万MMKを上回る見込みの場合、CT登録が必要です。登録・申告はERMS(e-Registration/e-Filing)を利用します。

  • 納付は月次で翌月10日まで四半期申告は期末後1か月以内年次申告(確定申告)は、税務年度末から3か月以内に提出する必要があります。
    ミャンマーの税務年度末は 3月 のため、提出期限は6月末 となります。

  • SGT対象(酒・たばこ・燃料・自動車・宝石など)はSGTに加えてCTがかかる場合があります。

  • インターネットサービス(15%)や金製品(1%)、SIMカード(定額課税)など、年度ごとに特例税率が定められています。

  • 減免・優遇はUnion Taxation Lawや告示で毎年更新されるため、当該年度の原典確認が必須です。

 


1. 制度の全体像

ミャンマーの間接税は、一般の物品・サービスに広く課税する商業税(Commercial Tax: CT)と、酒類・たばこ・燃料・自動車・宝石など特定品目に課税する特別物品税(Specific Goods Tax: SGT)の二本立てで運用されています。CTの標準税率は5%で、SGTは品目ごとに5~80%の範囲で設定されます。税率や対象は毎年度のUnion Taxation Law(UTL)で更新されます。

 

2. 輸出入の取り扱い

輸出取引については原則0%の扱いとなりますが、電力は8%原油は5%が課税対象となります。輸入取引については、課税対象となる物品に関税と同時にCTが課され、SGT対象品目であればSGTも合わせて納付することになります。

 

3. 課税事業者の登録

年間の課税売上が5,000万MMKを超える見込みの事業者は、商業税(CT)の登録・徴収・申告義務が生じます。
5,000万MMK未満の事業者でも、仕入段階のCT控除(セットオフ)を利用したい場合は任意登録が可能です。

登録手続きは ERMS(e-Registration) で行い、その後の 申告・納付はすべて e-Filing で完結します。

また、商業税登録は毎年更新が必要であり、翌年度分の更新は通常2月中に行うよう求められています。
商業税登録証である Form-2 を発行するためには、会社の税務上の代表者を指定する必要があります。

登録と同様に、更新のタイミングも重要であるため、CTを扱う際には登録・更新の双方を適切に管理することが求められます。

 

4. 申告・納付スケジュール

CTについては、月次納付を翌月10日までに行います。四半期申告は期末後1か月以内に提出し、

年次申告(確定申告)は、会計年度末(3月31日)から3か月以内に行う必要があり、提出期限は6月末となります。
実務上は毎年度の告知で提出日が調整されるため、当該年度の案内を確認することが重要です。

一方で、税務査定(Tax Assessment)については期間が確定されておらず、明確な期限は設けられていません。
一般的な感覚としては、申告完了後4〜6か月ほどで査定が終わり、SAS-1が発行されるケースが多いです。

 

5. 代表的な個別税率と留意点

標準のCT 5%に加え、インターネットサービスは15%金製品は1%SIMカードは定額課税(例:20,000MMK)といった個別の特例税率が定められています。これらは年度改定の影響を受けるため、契約更新や価格改定のタイミングで最新UTLの確認を行うことをおすすめします。

 

6. 減免・優遇措置

政府告示やUTLに基づき、修理後の再輸出(リペア&リターン)などに対してCT免除が認められる場合があります。新規投資に関する機械設備の輸入や一定のサービスについても、期間限定の免税・軽減が承認されることがあります。適用条件や手続は改定されることがあるため、最新の告示と実務ガイドを参照して判断します。

 

 

⑤に続く

Creater : 晃 渡辺