ミャンマー国内からの輸出は、国家としては外貨獲得の機会となるため、規制は輸入より少ないものの、得られた収入はその65%を強制的にミャンマーチャットに兌換させられるというルールが2022年から継続しています。
正確には、これまで輸出収入の65%を入金と同時に中央銀行レート(2023年7月現在USD1 = MMK2,100)で強制兌換され、残りを30日以内に使用する(輸入に充てる、国外業者への支払いに充てる、外貨購入を希望する他の会社に販売する、など)ことが義務付けられていました。
今回、2023年7月13日の通達により、この体制が一部変更になりました。
強制兌換(レートは中央銀行レートのまま)の比率が輸出収入の50%と引き下げられ、残りの50%については、原則として従前の通り30日以内に使用することができる一方、中央銀行のまとめる国内兌換平均レート(毎日の為替決済に使用されるレートの平均値)でMMKへの兌換を行うことも可能となりました。
規制としてはやや緩和される方向の変更となっていますが、当局の意図としては、これにより輸出活動自体を少しでも活性化させ、落ち込んでいる外貨収入を加速させたい狙いがあると考えられます。